肩関節の可動域を上げる簡単な運動
- 2022年12月26日
- 【簡単・からだ講座】, 🔸予防体操
様々なスポーツのシーンにおいて肩関節の可動域が大きく使えることは、
パフォーマンスに大きく影響をもたらします。
また、障害の予防にも大きく影響します。
例えばゴルフのスイング、テニスのサーブ、野球のピッチング、
関係ないようでいてランニングにおける腕の振りなど、
様々なスポーツシーンにおいてパフォーマンスの向上に
肩関節の可動域は大きく関与します。
肩関節の可動域を語る上で、1つ重要になってくるのが肩甲骨の動きやすさです。
腕を180°上げた状態では肩甲上腕関節は約120°まで、
残りの60°は肩甲骨が60°上方回旋することで初めて腕は180°上がるのです。
90°外転の時は肩甲上腕関節が60°、肩甲骨は30°外転するわけです。
このように肩甲上腕関節の角度と肩甲骨の上方回旋の比率は2:1と言われています。
この関係を「肩甲上腕リズム」といいます。
肩甲骨は上肢を30°以上外転したとき、同時に動きます。
仮に肩甲骨周囲のコリや拘縮などで、肩甲骨がまるで動かないとすると、
腕は理論上120°までしか上がらないのです。
ですから肩甲骨がスムーズに動くことはあらゆるスポーツにおいて
非常に重要となってきます。
肩甲骨は正しい姿勢で平面上に有るときは、スルスルとスムーズに動き易いですが、
猫背や巻き肩の状態で肩甲骨が曲面上に有ったり、肩甲骨周りの筋肉が
凝って固くなっていると、肩甲骨がスムーズに動きません。
肩関節を大きく動かすには肩甲骨周囲の筋肉の凝りや筋緊張を緩和し、
動きやすい姿勢を作ることが重要になってきます。
そこで今から肩関節の可動域を上げる簡単な体操やストレッチを紹介します♫
①猫背解消のストレッチ
猫背の人はいわゆる巻き肩にもなりやすいです。
巻き肩の人は大胸筋が硬くなりやすいので、
ここを伸ばし、同時に猫背を改善するために胸を張ります。
これにより肩甲骨を背中の平面に持ってきて、動きやすい状態を作ります。
②肩甲骨の外側と背部から腰部までの筋膜リリース
上肢を上げてる側の肩甲骨は上方回旋、腰に回してる側は
下方回旋をしています。
また、肩甲骨外側の筋肉の柔軟性を取り戻し、肩甲骨がスムーズに動くようにします。
それと共に全身をボディースーツのように包んでいる筋膜もストレッチされ、
癒着をおこしている筋膜のリリースにもなります。
肩こりや腰痛の予防にも効果が期待できると思います。
③肩関節の外転と内転の動きをさせるための運動

手の甲と甲をつけています

肩甲骨を内側と外側にゆっくりと大きく動かします。
これにより肩甲骨周囲の筋肉の血行を高めると同時に、動的ストレッチにもなり、
肩甲骨の外転・内転方向への可動性も上がります。
同時に、外転位になりやすい肩甲骨を内側に寄せる効果も期待しています。
③と④はドジャースの前田健太が登板前にやっている
「前健体操」と同じ趣旨のものです。
④肩甲骨をぐるぐる動かす運動


肘でなるべく大きな円を
描くようにグルグルと回します。
肩甲骨を大きく動かし、肩甲骨周囲の筋肉を動かすことによって、
血行を改善し筋肉を緩める目的と、肩甲骨の滑らかな動きを促す運動を行います。
これらの体操は猫背解消と肩甲骨周囲の筋肉の血行改善を促すため、
肩こり解消にも効果があります。
肩関節の可動域が狭く、上肢が最近上がらないという方
ぜひお試し下さい♪*゚
※40肩、50肩で医師から動かさないように指導されてる方は控えてください。