ほとんどのスポーツ選手は技術の向上、
身体能力の向上を望んで日々トレーニングを
重ねていると思います。
しかし、必ずしもトレーニングを重ねさえすれば
パフォーマンスが向上するとは限りません。
それは筋力においても、技術においても然りです。
「筋の発揮する力は筋の断面積に比例する」という
原理があります。
実際のところ、筋断面積だけで筋力の指標にするのは
早計ですし、筋力のみでパフォーマンスの
善し悪しは推し量れませんが、
一つの指標にはなると思います。
現にほとんどの選手が練習の一環として
筋力トレーニングを取り入れていると思います。
皆さんは「超回復」という言葉をご存知でしょうか?
トレーニング後は筋線維が一時的に破壊され、
筋肉の総量も減少するので筋力も落ちます。
その後、筋肉を24~48時間ほど休息させることで
修復され、筋繊維の数は増えませんが、
一本一本が太くなり筋肉自体の
総量も増え、筋力がアップします。
これを「超回復」と言います。
この超回復のタイミングに合わせて次回の
トレーニングを重ねていけば、筋肉は次第に
太くなり筋力も上がっていきます。
超回復を効率良く機能させるには「休養」と「栄養」
の取り方が非常に大切になってきます。
「休養」において重要なことは筋肉の疲労を素早く
とることです。
有効だと思われる手段を以下に挙げてみました。
・運動直後のクールダウンによる疲労物質の除去
・運動直後、筋温が冷めないうちのストレッチ
・副交感神経優位になる、少しぬるめのお風呂(38~40度)
・お風呂でストレッチ、シャワーで冷水(15度前後が目安)で
交代浴も効果的。お湯 : 水を3 : 1の時間配分。最後は水で終わる。
・筋トレ後のアイシング
・質の良い睡眠(夜22:00から深夜2:00を睡眠の中に入れる)
「栄養」において重要なことは以下の点が挙げられます。
・運動直後30分以内のタンパク質、糖質の補給(※リンクを参照)
・バランスのとれた三度の食事
・糖質とタンパク質を3:1の割合で摂取すると、グリコーゲンの回復
が早まる。また、運動直後に糖質とタンパク質を同時に摂取すると、
タンパク質だけを摂取した場合より、タンパク質合成速度も上がる。
また筋繊維が太くなるメカニズムは、
筋トレによる負荷により、先ず筋繊維内の核の数が増え、
次に筋繊維が太くなります。
筋繊維は使っていないと萎縮しますが、
核は直ぐには減少しません。
なので、筋繊維が萎縮しても核が減少する前に
トレーニングを再開すれば、以前掛かった
トレーニング期間よりも短く元の体に
戻すことが可能なのです。
ただ、核が減少し始める期間に関しての
詳しい研究はまだありません。
以上、
今回はトレーニングを効果的に行うに際して、
とても重要な「超回復」について
難しい表現はあえて避けてご説明しました。
皆さんのお役に立てれば幸いです。