静岡市清水区 川原町治療院|健康保険が使えるマッサージ・鍼灸治療院

2021 3月 のアーカイブ

超回復について

2021年03月12日

ほとんどのスポーツ選手は技術の向上、

身体能力の向上を望んで日々トレーニングを

重ねていると思います。

 

 

しかし、必ずしもトレーニングを重ねさえすれば

パフォーマンスが向上するとは限りません。

 

それは筋力においても、技術においても然りです。

 

筋の発揮する力は筋の断面積に比例する」という

原理があります。

 

実際のところ、筋断面積だけで筋力の指標にするのは

早計ですし、筋力のみでパフォーマンスの

善し悪しは推し量れませんが、

一つの指標にはなると思います。

 

 

現にほとんどの選手が練習の一環として

筋力トレーニングを取り入れていると思います。

 

 

皆さんは「超回復」という言葉をご存知でしょうか?

 

 

トレーニング後は筋線維が一時的に破壊され、

筋肉の総量も減少するので筋力も落ちます。

 

その後、筋肉を24~48時間ほど休息させることで

修復され、筋繊維の数は増えませんが、

一本一本が太くなり筋肉自体の

総量も増え、筋力がアップします。

 

 

これを「超回復」と言います。

 

この超回復のタイミングに合わせて次回の

トレーニングを重ねていけば、筋肉は次第に

太くなり筋力も上がっていきます。

 

 

超回復を効率良く機能させるには「休養」と「栄養」

の取り方が非常に大切になってきます。

 

「休養」において重要なことは筋肉の疲労を素早く

とることです。

 

有効だと思われる手段を以下に挙げてみました。

 

・運動直後のクールダウンによる疲労物質の除去

・運動直後、筋温が冷めないうちのストレッチ

 

 

・副交感神経優位になる、少しぬるめのお風呂(38~40度)

・お風呂でストレッチ、シャワーで冷水(15度前後が目安)で

交代浴も効果的。お湯 : 水を3 1の時間配分。最後は水で終わる。

・筋トレ後のアイシング

・質の良い睡眠(夜2200から深夜200を睡眠の中に入れる)

 

 

 

 

「栄養」において重要なことは以下の点が挙げられます。

 

運動直後30分以内のタンパク質、糖質の補給(※リンクを参照)

・バランスのとれた三度の食事

 ・糖質とタンパク質を31の割合で摂取すると、グリコーゲンの回復

が早まる。また、運動直後に糖質とタンパク質を同時に摂取すると、

タンパク質だけを摂取した場合より、タンパク質合成速度も上がる

 

 

また筋繊維が太くなるメカニズムは、

筋トレによる負荷により、先ず筋繊維内の核の数が増え

次に筋繊維が太くなります。

 

筋繊維は使っていないと萎縮しますが、

核は直ぐには減少しません

 

なので、筋繊維が萎縮しても核が減少する前に

トレーニングを再開すれば、以前掛かった

トレーニング期間よりも短く元の体に

戻すことが可能なのです。

 

ただ、核が減少し始める期間に関しての

詳しい研究はまだありません。

 

 

以上、

今回はトレーニングを効果的に行うに際して、

とても重要な「超回復」について

難しい表現はあえて避けてご説明しました。

 

皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

トレーニング後の補食

2021年03月07日

トレーニングや練習の質を高めるのに重要なのは

「トレーニング」「休養」「栄養」の

3要素のバランスです。

 

その中でも、今回は「栄養」、

特に「トレーニング後の補食」に

スポットを当ててみたいと思います。

 

 

激しいトレーニング直後は筋肉や肝臓に

貯蔵されていたエネルギー(グリコーゲン)

も枯渇し、筋繊維も損傷した状態です。

 

 

また、血中糖度や血中アミノ酸も少なくなり、

マグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウム

など体を動かす役割の電解質が汗と共に体外に

排出されています。

 

強度の高いトレーニングを行なった直後は、

筋損傷やエネルギーの枯渇によって、

筋肉の分解も進んでいます。

 

 

疲弊したままの状態でいると筋痙攣を起こし

やすくなったり、疲労が残ってしまうので、

トレーニングで失われた栄養をしっかり

補うことが大切になってきます。

 

従って運動後の速やかな栄養補給は非常に

重要です。

 

特に運動直後30分以内は筋肉の合成を促し、

代謝の促進にも作用する成長ホルモン

分泌が増える「ゴールデンタイム」

 

と言われており、このタイミングで摂取する

ことは非常に有効です。

 

吸収の効率の良いこのタイミングで筋肉の

分解を止め、合成を促進させるためにも糖質と

タンパク質(アミノ酸)の摂取が必要になってきます。

 

因みに糖質とタンパク質を3:1の割合で摂取すると、

失われたグリコーゲンの回復が早まる

と言われています。

 

また、運動直後に糖質とタンパク質を同時に摂取すると、

タンパク質だけを摂取した場合より、タンパク質合成の

速度が上がったという研究報告があります。

 

ただ一方で、タンパク質の補給はゴールデンタイム

以降でも数時間以内に補えば、筋肉の合成能力に

然程差は出ないという報告もあります。

 

 

糖質は30分以内の摂取は通常より吸収率も高く、

消耗したエネルギー源を速やかに補充でき、

疲労回復を早めることが期待できます。

 

一方タンパク質は、例え30分以内に摂取できず、

帰宅後にタンパク質を含むバランスの良い食事を

摂れれば、大きな違いはないと言えるでしょう。

 

補食ははあくまでも一時的なものであって、

帰宅後の食事が疎かになってしまっては

本末転倒です。

 

基本は

三度の食事をバランス良くしっかり摂る

です。

 

 

  • 補食にお勧めの例

トレーニング直後は内臓も疲労している為、

消化の良いもの(脂肪分の少ないもの)、

食べやすい形状のものなどがお勧めです。

 

〈タンパク質の例〉

牛乳、豆乳、ヨーグルト、ちくわ、チーズ、

サラダチキンなど

 

 

〈炭水化物の例〉

パン、バナナ、麺類、干し芋、みたらし団子、どら焼き

肉まん、おにぎり(鮭、たらこ、味玉など)など

 

学生さんなら部活帰りに、おにぎり、あんパン、バナナ、

オレンジジュースなど糖質中心の食品と、牛乳、豆乳、

ヨーグルトなどのタンパク質を含む飲料を摂ると

効果的だと思います。

 

タンパク質の具の入ったおにぎりや肉まんは

糖質も同時に摂れるので合理的と言えるでしょう。

 

ただ、毎日これらを買って食べるとなると

手間やお金も掛かってしまいます。

 

最近では糖質とタンパク質の比率が初めから3:1に

配合されたプロテインなども売っています。

 

準備が楽ですし、1回分に換算すれば100円前後で

済む物もあるので、利用するのも良いかもしれません。

 

 

  • 筋肉を増やしたい人

筋肉を増やしたい人は、運動後に体重1kgあたり

0.25~0.3gタンパク質が理想とされています。

 

例;60kgの人だったら15~18g

 

 

糖質に於いては、体重1kgあたり運動後1時間以内に

1~1.2g必要と言われています。

 

例;60kgの人だったら運動後1時間以内に60~72g

 

 

このように補食一つとっても掘り下げていけば

まだまだ伝えきれない事はいっぱいあります。

 

今回は基本的な誰にでも分かりやすく、

即実行しやすい点だけをまとめてみました。

 

皆様のお役に立てれば幸いです。

 

 

 

《参考資料》

●日本スポーツ振興センター「栄養」

●加藤秀夫、中坊幸弘、中村亜紀 編

「スポーツ・運動栄養学」

●田口素子、樋口満 編

「体育・スポーツ指導者と学生のための栄養学」

●【管理栄養士監修】

「お菓子で大丈夫?アスリートの間食・補食の選び方

など。

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